各国向けガイドラインの策定
〜現地法人との大切なルール決め〜

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目次

  • はじめに
  • 各国向けガイドラインの策定
    • ユーザビリティ・アクセシビリティ品質
    • コンテンツ品質
    • デザイン品質
    • テキスト品質
    • コーディング品質
  • まとめ

はじめに

前回はグローバルサイト制作における課題と解決策についてお話しました。
前回の記事: グローバルサイト制作の課題と解決策〜担当者がつまづくリアルな現場の課題〜

 

  • コミュニケーションエラーによるガバナンスの機能低下を防ぐために、担当者はアンケートの実施やガイドラインの策定、運用体制の構築に取り組む必要がある。
  • グローバルサイトでトップドメインを使用するために、関連するドメインを整理して、トップドメインを使用している担当者に協力を仰ぐ。
  • CMS導入費用やメリットを社内に説明して、導入しない場合の運用コストや作業負担を天秤に掛けてCMS導入の可否を検討する。
  • グローバルサイトは公開して終わりではなく、時間をかけて各国のウェブサイトに展開していき、恒久的に更新と改修を続けていく。

 

今回は、各国向けに策定するガイドラインの詳細を、内容ごとにタイプ分けをしてお話します。

各国向けガイドラインの策定

ここまで何度か話題にあがったガイドライン。

テキストやデザイン、コンテンツなどをウェブガバナンスに則ってグループサイト全体に浸透させるためのルールブックのようなものです。

 

ウェブサイトの品質を守るため、ガイドラインの重要性はお伝えしてきた通りですので、ここではガイドラインの概要をまとめます。

前回の記事: グローバルサイト制作の課題と解決策〜担当者がつまづくリアルな現場の課題〜

 

そもそもガイドラインでは、以下のような項目を策定します。

ユーザビリティ・アクセシビリティ品質

ユーザビリティについては、1998年のISO 9241-11で以下のように定義されています。

 

“ユーザビリティ (usability): 特定の利用状況において、特定のユーザによって、ある製品が、指定された目標を達成するために用いられる際の、有効さ、効率、ユーザの満足度の度合い。
有効さ (effectiveness): ユーザが指定された目標を達成する上での正確さ、完全性。
効率 (efficiency): ユーザが目標を達成する際に、正確さと完全性に費やした資源。
満足度 (satisfaction): 製品を使用する際の、不快感のなさ、および肯定的な態度。
利用状況 (context of use): ユーザ、仕事、装置(ハードウェア、ソフトウェア及び資材)、並びに製品が使用される物理的及び社会的環境。”

参考文献: ISO9241-11 「Ergonomic requirements for office work with visual display terminals.」 Part 11: Guidance on Usability (1998)(JIS Z 8521: 人間工学-視覚表示装置を用いるオフィス作業-使用性の手引き)

 

お堅い定義を引用しましたが、ユーザビリティを簡単に言うと「ウェブサイトの使いやすさ」です。

 

一方でアクセシビリティも同様に、

“高齢者や障がい者の方を含めたあらゆるユーザーが、どのような環境においてもウェブサイトを利用できる”ように配慮すべき事項として、国際基準で明示されています。

 

参考文献:ISO/IEC 40500:2012 - Information technology -- W3C Web Content Accessibility Guidelines (WCAG) 2.0

 

つまり、ユーザビリティ・アクセシビリティ品質をガイドラインに載せるということは、国際的に定められた規格や標準をどこまで準拠するか、準拠するためにどのようなルールを策定するかを記述することです。

 

これはウェブサイト構築の際に、ベンチマークサイトを参考に制作会社と取り決めましょう。

 

コンテンツ品質

この項目では、製品情報やニュースリリースなどリージョンに依存しないような定型コンテンツをフォーマット化します。

 

これを策定してコンテンツを各現地法人にシェアすることで、各国のウェブマスターが抱える制作タスクが削減され、コストを抑えることができます。

また属人的なコンテンツ制作を防ぎ、ユーザーに提供する情報の統一化が可能になります。

 

SEO

SEOとはSearch Engine Optimizationの略で、検索エンジン最適化のことです。

 

SEO品質を保つことは検索結果画面への露出を増やし、サイトへの流入を促すことに繋がります。

ウェブサイトの検索順位を高めるためにやるべきこと・やるべきではないことをルールとして明文化します。

Googleが公表しているガイドラインなどを参考に策定することが多いです。


ガイドライン- Search Consoleヘルプ

https://support.google.com/webmasters/topic/9456575?hl=ja&ref_topic=9428048

 

デザイン品質

グローバルサイトを構成するヘッダーやフッター、ナビゲーション、ボタンなどサイト共通のデザイン要素をルール化します。

このルールと合わせて、コンポーネントやフォーマットと呼ばれるパーツを共有することで、各現地法人でもグローバルサイトのガイドラインに則ったウェブサイトを制作することができるようになります。

 

ただ、各現地法人もすでにウェブサイトを所持していることが多いので、「どこまでのデザインルールをいつまでに達成するのか」、そのレベルと期限をウェブマスターと取り決める必要があります。

 

例えば、各現地法人の負担を抑えつつ、ガイドラインに即したデザインを適用するために、フェーズを定めて段階的に展開していく方法がおすすめです。

 

まず最初のフェーズとして、ヘッダーとフッターを適用させます。

いきなり全体的な適用や大幅な改修をする前に、ナビゲーションシステムやコーポレートロゴを統一しながら、各現地法人と協力体制を整えます。

 

それが一通り整備されたら、次にコンテンツエリアの適用を進めます。

会社情報や製品情報などグループサイト全体で共通するコンテンツをシェアすることで、各現地法人のウェブサイトでも統一されたブランドイメージを表現できます。

 

そして最後にテンプレートやコンポーネントと呼ばれる、ページデザインを構成するパーツを適用することで、サイト体系の整理を実現します。

 

そうすることによって、コーポレートガバナンスを効かせながら、各現地法人独自の商品やマーケティングニーズに合わせたページ作りが可能になります。

 

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ただ単にトップダウンでガイドラインを遵守させるのではなく、ウェブマスターがお抱えの制作会社とサイト改修をスムーズに進められるようにサポートすることが大切です。

テキスト品質

コンテンツのライティングを担当する方の多くは、ウェブ専業ではありません。

そのため原稿の形式や提出方法の統一を事前にしておいた方がベターです。

また事業ごとの用語集や商標などのルールも決めておく必要があります。

コーディング品質

ここではウェブページの実装手法の定義や、HTML・CSS・JavaScriptなどのコーディングに関する規約を定義します。

 

HTMLは自由度の高い言語であるがゆえ、複数のスタッフが管理・更新することで属人的な書き方やリソースファイルが増え、メンテナンスに支障をきたします。

そのため事前にガイドラインでコーディングルールを定義しておくことでコンテンツの追加や更新の際に、ウェブガバナンスから逸脱したページの発生を防ぐことができます。

大規模なグローバルサイトを運用する際には必要不可欠なドキュメントになるため、ガイドラインを策定する必要があるんですね。

まとめ

ここまで複数回にわたってグローバルサイトについてお話しました。

実際に現場でよく聞く声や問い合わせいただく内容を、どこから手をつけていいか迷っているグローバルサイト担当者に向けてまとめました。

グローバルサイト制作の全てを網羅した内容ではありませんが、大切なトピックスやつまづきやすいポイントを優先的に書いています。

プロジェクトのキックオフや制作会社選定の前にご一読いただき、ご活用いただければ幸いです!

 

ありがとうございました!

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